そもそも資産価値って?
プロでなくても素人のお客様が「資産価値」という言葉をよく使われています。
「駅から近い物件は資産価値がある」とかプロでなくてもそういう言い方をされることがよくあります。
ですが、その言葉をお客様から聞くたびに思うのです。(言葉には出しません(^_^;))
と心の中で思っていたりします。
住宅情報誌を見ても、「資産価値のある中古マンションとは?!」などと特集を組んでいたりもしますが、その通りに買えば資産価値のある中古マンションを買うことができるのか、と考えると、それは甚だ疑問です。
こうやってウンチクをたれている私もわかっているのかというと、それはあくまでも私の意見であって、間違いのないことかどうか、それはわかりません。
不動産業界20年のマンションの資産価値についての小話
資産価値とは、資産の価値ですから資産としてプラスになるもの、所有していることがプラスになるものだと考えます。
レアな中古マンションは所有しているだけでプラスになるのでしょうか?
バブル時や、バブルがはじけてから買われた方は、駅近であろうがレアな中古マンションであろうが、みんな損をしています。
バブルの絶頂期に買われた方は、どこのどんな場所であろうと、どんなに希少価値の高いマンションであろうとほとんどの方が損をしています。
駅近であろうが、駅から離れていようが、都心であろうが郊外であろうが、買った時よりも高く売れたとしたらその中古マンションは「資産価値があった」と考えてよいと思います。
ここ最近ですと、私の働く関西のあるエリアでは、平成15年から17年くらいまでに買われた方は、大半の方が新築であろうが中古であろうがその後数年は買った金額よりも高い金額で売却をされています。
実際に買って住んでいたにもかかわらず、償却してるにもかかわらずです。
その時期に買ったマンションを所有しているだけで、現状では資産が維持されているのです。
それこそ「資産価値がある」と思いませんか?
不動産は相場がありますから、買った時期、タイミングによって損得があります。
株と同じように相場は変動をします。買って損をすることもあれば得をすることもあります。
確かに長い目で見たときに、駅近の中古マンションを所有していれば利用価値もあるでしょう。人に貸せば家賃も取れるでしょう。
ですが、購入してから、相場が下がりまくって何千万円も損をしたら、家賃収入で補うにしても何年の歳月が必要でしょうか。
私なりの答えとしては、
ということだと思います。
安くならないなら買わない、そのぐらいのスタンスは持っていてもいいのではないかと思います。
その後の相場変動でどのようになるのかはわかりませんが、安く買っておくことでそのリスクを少しでも和らげることができるのです。
ただ、居住用としてずっとそこに住むことが前提であれば少し考え方は違います。長きにわたって住むならば、住み心地は大切です。償却して安くなっても、住居費として考えれば仕方がないと思えるかもしれません。
「資産価値」という切り口だけで考えた場合、とにかく安く購入することが一番です。
抽象的な表現でわかりにくいかもしれませんが、これが私の結論です。