

岐阜県郊外の市街地で農地を所有するOさんの場合
都市の市街化区域内に農地を所有している人は、高額の固定資産税がかけられています。
いわゆる「宅地並み課税」です。
そもそも市街化区域は市街化を促進する地域ですから、農地を宅地化させるために高額の固定資産税がかけられるようになったものです。
岐阜市郊外の市街化区域内に農地を所有するOさんから、土地有効活用の相談がありました。
稲作をやっていても、1反(300坪)から得られる年間の総収入(経費を控除する前の米の販売価格)はせいぜい12万円から15万円程度。
この土地に固定資産税と都市計画税が5万円弱かかります。
Oさんは先祖から受け継いだ土地を手放さないために農業をやっているというのが実情だそうです。


実質的には大赤字。
これだけ税金がかかる土地なら、もっと収入を生む方法を考える必要があるよね。
そこで考えられるのは、土地の有効利用が賃貸マンション経営でした。
年間に手元に残るお金(家賃収入から税金等の経費、ローン返済額を引いた残り)が約350万円
Oさんが土地を売却した場合は、土地の周辺で、建売分譲住宅が多く、農地でも分譲業者に坪当たり20万円程度で売ることができます。
300坪売って6000万円、税金を約2割取られると手元に残るのは5000万円弱。
昨今の金利情勢では、そのお金は定期預金にしていてもほとんど増えていかない。
増えていかないどころか、ちょっと余裕ができたからといって、高級車を買ったり、息子に家の建築資金を出してやっていたりしたら、あっという間になくなってしまう。
売却ではご先祖様に申し訳ない、Oさんは相談にいらっしゃいました。
Oさんの選択は駐車場経営!
結局Oさんは、借金をするのが嫌だということで、土地は青空駐車場にすることにしました。
近くにアパートやマンションが多く、1軒で2台以上車を所有している人の需要があり、駐車場は8割以上がうまっています。
年間収入は、 駐車台数40台×稼働0.8×月額駐車料5000円×12か月=192万円
農地では年間収入が12万~15万円程度だったため、けた違いの収入増となりました。