京セラが多結晶シリコン太陽電池を選ぶわけ
今までの多結晶型シリコン太陽電池は、変換効率が14%あるのに比べ、薄膜式太陽電池は現在のところ10%にも満たない状態です。
京セラも薄膜式太陽電池の研究をしていますが、変換効率が10~12%になった時点で、量産体制の計画を立てるとしています。
しかし、京セラは、海外にも自社工場を多数持っており、太陽電池の需要が高まっているヨーロッパ市場において、チェコに太陽電池モジュール製造・供給拠点を作りました。
チェコ工場は、ドイツを中心として、需要が高まっているヨーロッパ市場を狙ったもので、欧州の需要に応じて生産規模を増強していく予定でいます。
京セラは、太陽電池事業において、世界の主要都市に近い生産拠点を作り、市場の特性、規模、ニーズなどを敏感に察知し、迅速に対応できるような体制をとっているのです。
京セラの課題は太陽電池の発電価格
京セラの太陽電池に対しての目標は、発電価格です。
現在の太陽電池での発電は、電力会社の一般家庭向けの料金に比べると、約2倍になります。
京セラは、太陽電池発電の価格を今から、5から6年を目標に、電力会社の料金と同水準に引き下げることを目標にしています。
京セラは、どのように発電料金を抑えるよう考えているかというと、まず製造コストの削減が第一の目標にしています。
京セラは、政策などにより左右されない、太陽電池の普及には、製造コストの削減が不可欠であるとしています。
具体的には、太陽電池のコストを、現在の半分以下に抑える必要があるとしています。
京セラは変換効率の高い太陽電池を開発!
京セラは、2011年度までに550億円をかけ、太陽電池の生産能力を08年度の2倍以上引き揚げるとしていました。
550億円のうち、450億円は、太陽電池セルの生産能力拡充に当てる計画です。
また、京セラは、中国やチェコなどの組み立て工場を増強する計画もあります。
京セラは、変換効率が15.7%という今までに比べると、とても高い変換率の太陽電池モジュールの開発に成功しており、量産準備に入っています。