土地活用成功までの流れ
土地活用に挑戦となっても、何から始めていいのかわかりませんよね。
ここでは、土地活用で「収益を得られるようになると成功」として、そこまでの流れを説明していきます。
まず土地活用の前に大事な心構えでも言いましたが、「理想像」を掲げる事がとても重要です。
その理想に近づくための目標を決めて、その目標を実現するための戦略や戦術をしっかり立てていきます。
僕は、やっぱり学生にやさしいアパートを建てたいな。
いいね。学生にやさしいアパートってどんな事を指すんだい?
狭くても機能的な部屋で、もちろん家賃は安い方が良いと思う。
そうすれば、アルバイトとかしなくていい分、勉強も、友達との遊びも満喫できるもん。
素晴らしいね。しっかり心構えが出来ているね。
そうやって、利用者の立場で考えることが重要だよ。
狭くても機能的な部屋のある、家賃低めの賃貸アパートを建てるとすると、当然どうやって建築費を抑えるかがとても重要になってきます。
最近ではシェアハウスも普及するようになりましたが、こういった事も戦略の一つとして認識しておくことが、事業化への一歩となります。
そこから、マーケティングやスケジュール管理、事業収支の勉強もしていきましょう。
シェアハウスは、これまでの賃貸アパートと違うビジネスモデルになりますから、いろんなビジネスモデルを理解したうえで、自身の理想像に最も近い、ビジネスモデルを選択したうえで、戦略や戦術を身に着けていくことが重要です。
その意気だね。
専門的な知識も必要になるけど頑張ろう!
実際には、土地活用計画を立てる際には、先に挙げたビジネスモデルと戦略や戦術、土地の立地条件や特性・市場調査等を事業計画に盛り込んでいくことになります。
「満室経営」のための3つのポイントは、土地活用計画を立て始めたときに最初に考えよう

さて、いざ土地活用の計画を立てようと考え始めたら、調査段階で以下の点を忘れないようにしましょう。
土地活用の方法(ビジネスモデル)が、駐車場経営やコインランドリー経営であっても、アパートマンション経営や、シェアハウス経営であっても土地活用を成功させるのに欠かせないものは、「満室」である事です。
これは部屋が満室という意味だけではなく、
たくさんの利用者に受け入れられて、利用されているという事を示すものです。
そういった意味の「満室経営」が重要です。
この「満室」を実現する事が出来れば、成功が見えてきます。
かっこいいアパートにするとか、おしゃれなデザインにするとか、そういった部分は建築家や施工会社さんに任せて、土地活用オーナーは、この「満室」にするといった観点で意見する事が重要です。
さらにその先には「満室を維持して、安定的な経営を実現する」事が、土地活用の成功につながる事を理解しておきましょう。
この満室経営を実現するためのチェックポイントは以下。ぜひ参考にしてください。
・総事業費をなるべく正確に把握する
(総事業費は、建設費用の1.2倍程度におさめる事!)
・家賃収入をしっかり設定する
(高過ぎる・安過ぎるとならないように地域調査が重要です!)
・支出はどれくらいかを確実に把握する
(住宅ローンの返済やメンテナンス・その他経費、もちろん金利も重要です!)
土地活用の業界の今といろんな施工業者
アパマン経営をしようとなって、実際に土地活用計画書を作成し始めたら、施工業者の選定が重要なポイントになります。
当然初めから1社にお願いするなんてことはせず、複数社から提案を受け取ることをお勧めします。
最近では、一括提案サイト等もあるのでそういったサイトの利用もお勧めしますが、
逆に個人情報が出回って、何十社から電話やメールで提案営業が来て、
もう土地活用なんていいや・・・、と面倒になるケースもあります。
なので、オススメは信頼あるサイトから、
自分で選んだ施工業者にのみ相談を持ち掛けるスタイルが良いでしょう。
また、施工業者とのお話の中で、どうしても建築の専門用語が出てきます。
こういった話を理解するうえで、建築・建設業界の最新情報の知識も頭に入れておくことをお勧めします。
以前は、建設会社としてひとくくりで分かりやすかったのですが、今は、ゼネコンやハウスメーカー・工務店等も参入してきてカテゴリーが細かく分かれています。
土地活用事業の建設パートナーとしては、「民間建築に強い」会社を見つけることがポイントです。
民間の建築実績がたくさんあって、品質もしっかりしている建設会社はどこだろう?
そういった観点で情報収集する事が重要です。
それは、賃貸住宅土地活用フォーラムのような、セミナー等に積極的に参加する事だよ。
参考リンク:賃貸住宅土地活用フォーラム
共同住宅に関する経営の指導および、地域に密着した相談に対応するため法律・税務相談等を行なう公益社団法人東京共同住宅協会(…
なるほど。いろんなハウスメーカーが参加してるんだね。
こういったハウスメーカーが一堂に会してのセミナーは絶好の機会だよ。
それぞれのハウスメーカーや工務店はオフィシャルサイトでセミナー情報を開示してる場合があります。
そういったセミナーに参加してもよいですが、単独セミナーとなると、営業さんが何度も営業してくる等、トラブルもあり得ます。
そのため「他社も見て決めたい」など、しっかり意思表示しておくことも大切です。
セミナーで得られる最新情報から、建設に強いゼネコン、道路に強いゼネコン、公共事業に強いゼネコン、民間建築に強いゼネコンなど、各社の様々な特徴が理解できます。
安い賃貸料金を設定するなら、造、鉄骨、鉄筋コンクリートといった幅広い建築構造の知識はもちろん、耐震性能やセキュリティ、ITに関する知識も欠かすことはできません。
セミナーに参加する事は、こういった最新情報の知識を最短で得る機会になり、時代変化や入居者ニーズ・トレンドを捉える観察力、情報収集力が養えるのでお勧めです。
成功する土地活用計画書作成のための10ステップ

1. 土地活用オーナー(あなた自身)のプロフィールを整理
現在の年齢・所得・趣味・生き甲斐。
将来の家族構成・職業・所得。
経営者は経営状況や信用等をしっかり整理して把握する。
あなた自身も重要ですが、家族も含めてしっかり考える事が重要です。
2. 土地活用の目的を整理
遊休地の活用が最重要なのか、それとも相続税や所得税の対策かをしっかり整理しましょう。
そのうえでさらに、最終目的が土地を所有する事でかかっているコストの軽減なのか、相続税の軽減なのか、子供など次の世代への引き次ぎ、はたまた長期安定収入なのか、動機と目的をしっかり整理しましょう。
3. 所有している不動産の情報を準備
- 自宅・アパート・ビル・マンション
- 貸している土地・駐車場
- 別荘・遊休地
- 田畑・山林
自身が所有している不動産の登記情報等をしっかり整理しておこう。
4. 土地の詳細整理と調査の依頼
- 現地を調査 :土地の面積や形状・周辺環境を調査依頼してしっかり把握する。
- 法務局で調査:土地・建物の所有者情報を取得する。
抵当権や根抵当権の設定があるかなどを調査依頼してしっかり把握する。 - 役所で調査 :用途限定地域か、建ぺい率はいくらか、容積率や道路幅員・条例なども調査依頼しましょう。
- インフラの調査:電気ガス・水道や下水道の容量等の調査も重要です。
5. マーケティング調査
その土地周辺を利用している人口・年齢構成・世帯収入・交通機関・鉄道路線の調査。
近隣の賃料や競合物件を把握しておくことも大事です。
6. 資産評価
この土地周辺での取引事例や実勢・公示価格、基準地価格や路線価も調べよう。
参考リンク:土地総合情報システム
7. 土地活用方法の検討
賃貸住宅・賃貸併用住宅・オフィスビル・商業ビル・ビジネスホテル・高齢者住宅(サ高住)・コインパーキングや、コインランドリー・事業用定期借地件
上記など、様々な活用方法を検討しましょう。
8. 設計や仕様の検討
コンセプトや他の競合物件との差別化も満室経営を達成するために重要な要素です。
入居者ニーズの把握しそれを反映しましょう。
9. 工事費
建設会社に仕様を統一したうえで、しっかり見積もりを依頼しましょう。
第三者に見積もり内容をレビューしてもらう事も大事です。
10. 土地活用計画書の作成
図面やスケジュール・検討した賃料や敷金・礼金・保証金に管理費、稼働率(空室率等)を計画書に反映しましょう。
収支のシミュレーションを月間と年間で行っておくことも大事です。
さらに、長期的にキャッシュが回り続けるかの資金繰りの計画も重要です。