

自分でチェックできるものはしておきたい!という方のために、今回は工事見積書の見方・チェックポイントを紹介するよ。
土地活用の工事見積書のココを見る!チェックポイントを紹介!
工事見積書の構成
- 大項目(建築工事費・共通仮設工事費・電気設備工事費、空調換気設備工事費など)
- 中項目(鉄筋工事など)
- 小項目(工事の細目)
このように工事見積書には、段階的に記載されています。
建物の規模によって変わりますが、数十頁から数百頁に及びます。
- 表示されている工事金額が消費税込なのか消費税別なのかをチェック
- 土地に消費税がかかっていないかチェック(土地には消費税がかからないため)
- 建物工事費には消費税がかかっているかチェック(建築工事費には消費税がかかるため)
- 種目別の工事費を一つ一つチェック


それは、見積り落としの可能性があるからなんだ。
工事見積書のチェックで”見積り落とし”を無くす!
見積り落としとは、工事見積書に必要な項目の記載漏れのことで、追加工事が必要になることがあります。
工事見積書は、設計図書を基に各部位の仕様(製品)、数量、単価を図面から人が積算するという作業となるため、漏れや抜けがないかしっかりチェックする必要があるのです。
こんな見積り落としの可能性アリ!
- 防火扉の見積り落とし
・・・設計図にある5枚の防火扉(1枚10万円)の見積りが見積書に記載されていなかった場合、建築基準法で防火扉が必要となるため付ける必要があり、土地オーナー負担で防火扉設置の追加工事をすることに…。 - お風呂の追い炊き機能の見積り落とし
・・・賃貸マンションのファミリータイプなのに、お風呂の追い炊き機能なしの風呂釜で見積りが作成されてしまった場合、施工途中で気が付いても追い炊き機能なしの風呂釜から追い炊き機能付きの風呂釜へ変更する追加費用がかかることに…。 - 外構工事の見積り落とし
・・・建物の外構工事の見積りを忘れてしまっていた場合、エクステリアや植栽のコストや、追加工事費用もかかることに…。
請負契約は工事見積書を基に契約するため、必要な物が抜けていれば、追加工事が必ず必要となります。
工事見積書段階で、見積り落としに気が付いていれば、追加費用や追加工事を防ぐことができます。
工事見積書を細かくチェックするということは、不必要な費用を払うことを防ぐことにも繋がります。
見積り落としの責任は?
建物建設の工事が進めば、追加発注する必要が出てきます。
その際の費用負担は土地オーナーが行うことが大半です。

ハウスメーカーと設計施工分離型の工事見積書の違い!

依頼する会社の工事見積書の見方を紹介しよう!
ハウスメーカーの工事見積書
ハウスメーカーの工事見積書は、コンピュータで管理された積上げ方式で作成されます。
工事見積書の精度はハウスメーカーによって違いますが、±3%程度で収まることが多いと言われています。
つまり、工事見積書と実際に必要となる費用の誤差があまりないということになります。
しかし、ハウスメーカーの場合、コンピュータ化され規格化された商品となってしまうため、建築プランの応用性や柔軟性、デザイン性に関して物足りなさを感じてしまうこともあります。
設計施工分離型の工事見積書
設計施工分離型とは、設計と施工を別々の会社に依頼する場合のことで、実施設計の後に、本見積りの段階で正式な建築費がわかります。
設計施工分離型の場合、概算工事費に±10%くらいの差が出ることがあるといわれています。
そのため、概算工事費の段階で10%程度多めに費用が必要だと考えておくことで、後々費用が多くなって困るということが無くなります。
工事見積書は値段だけで比較しない!


建設会社によって、共通仮設工事もコンクリートエ事やタイルエ事費も違うので基本項目ごとに洗い出して比較検討することが重要です。
バランス配分を比較するとは?
A社:本体工事費と設備工事費が高く、共通仮設工事費、現場管理費、一般管理費が安い
B社:本体工事費と設備工事費等が安く、一般管理費が高い
この2社の場合、A社には安全対策に問題がないかを具体的に聞き、B社には一般管理費の積算根拠を確認する必要があります。
値段が安いからOKということではなく、その値段の根拠を各建設会社にヒアリングした上で、会社の姿勢や安全への考え方などを把握し、信頼性や建物の品質を判断し比較することが大切となります。

バランス配分だけでなく、チェックしてもらいたい項目がコレ!
タイルエ事費はタイルの「単価」と「数量」によって決まります。
A社のタイルエ事費が安いと思って確認したら、タイルの総面積が500㎡だったとします。
B社はタイルエ事費が高いと思ったら、タイルの総面積が800㎡だった場合、1㎡当たりの単価はB社の方が安かったというケースもあります。
値段をただ比較すると、A社に決めてしまいがちですが、施工面積自体が異なる場合もあるので、単価とともになぜその施工面積にしたのかということも各建設会社にヒアリングすることが必要となります。
対策費の比較
対策費とは、事前に近隣トラブルを起こさないようにする費用です。
対策費の予算を見積りに組み込んである場合と、別途となっている場合があります。
必要な費用が見積りに組み込んであるのか、別途なのかはしっかり確認しないと後々追加工事が必要となることがあります。
クロスやフローリングも傷や臭いのつきにくい材料を使用しなければならず、見積りにしっかり反映されているのかチェックしましょう。

実践していこう。