区分所有か一棟ものか?
区分所有なら、数百万円から不動産投資を始めることができるので、初めての方にはやりやすそうに見えるのかもしれません。
でも、区分所有ははっきりいって、おすすめできません。
まず、区分所有はリスク分散ができません。
手軽に始めることができる反面、入居者が決まらなければ、
家賃収入はゼロで、経費の分だけマイナスになってしまうリスクがあります。
また、区分所有だと時間が経つことに価値が減価していきます。
当然、古ければ古いほど価値は失われていくのです。
価値が低いということは、担保価値も低いということなので、
次に不動産を購入するときの共同担保にいれることができなくなってしまいます。
たとえ高利回りだとしても、収益還元法での融資を受けるのは難しくなります。
よく5棟、10室なんて言葉をいいますが、この基準にかかってこないので、
青色申告を使って税制上の特典を受けることもできません。
居住用物件と商業用物件
しかし、なにも不動産投資の対象を居住用物件に限定することはありません。
商業用物件にも視野を広げてみるのも面白いです。
では、居住用物件と商業用物件の違いについて、考えてみましょう。
まず思いつくのが、融資比率の違いです。
居住用物件に対しては、フルローン可能な物件もありますが、商業用物件となると、大体半分程度しか融資をしてくれません。
その理由は、空室率にあります。
しかし、商業用物件の場合はそうはいきません。
例えば、これからスナックを始めようと考えている人がいたとします。
その人が普通の事務所のような部屋を借りようとは考えないはずです。
やはり、最初からカウンターバーを備え付けてあり、音響設備も整った商業用物件を借りたいと思うでしょう。
このように、商業用物件は、ただ賃料を下げるだけでは店子が決まらないので、
金融機関は融資比率を低くせざるを得ないわけです。
ただ、商業用物件にももちろんメリットはあります。
先に述べたように、商業用物件は、店子がいるかいないかで、大きく変わってきます。
それは物件の評価にも違いが出てくるわけです。
もし、店子を見つける自信があるのであれば、テナントが入っていない商業用物件を割安で買って、
すぐに店子をつけてあげれば、銀行評価は格段にアップします。
本当に勉強になりますよ。
先を見据えた融資対策
何を言ってるんです!
今からやらなければいけないことだってあるんですよ。
コツコツ貯金をしていって、自己資金を貯めたとしましょう。
でも、いざ不動産購入という段階になって、融資がおりない。
そして、また不動産投資をあきらめちゃう。
みなさん、色んな銀行口座を持ってると思ってますが、特に深く考えないで預金してませんか?
投資家であるなら、ここからよくよく考えてみるべきです。
私達は、雀の涙ほどの利子をもらうために、たくさんのお金を銀行に貸しているわけです。
これって割りにあわないでしょ。
都銀なんて、預金額が数十万円単位じゃあ、顧客として見てもくれません。
ならば、どこがいいかというと、自分の住んでいるエリアの信用金庫や地銀です。
預金額が数十万円単位でも、ちゃんと顧客としてみてくれます。
金融機関は安定安全主義で、堅実、誠実な人にお金を貸したがります。
先々の融資を見据えて、自分のエリアの金融機関にお願いするんです。
めぼしい金融機関に積極的に足を運んで、自分は将来、不動産投資を考えていることを話しておきましょう。
向こうだって人間ですから、仲のいい人間に貸したがるのは当然のことです。
自分は事業として、不動産投資をやりたい。
きっと、あなたの熱意は伝わります。
さあ、今度の週末は金融機関を回りましょう!